錬心抄

2018/01/23
錬心抄 173号 2月号
「考えるな!感じろ!それは月を指差すようなものだ。指を見ていては栄光はつかめない」
 ブルース・リー(燃えよドラゴン)
ブルース・リーの出現は丁度青葉台で道場を始めたころだった。「ドラゴン危機一発」(1971年)
「ドラゴンへの道」(1972年)「燃えよドラゴン」(1973年)と続いたドラゴンシリーズ。
この映画は青葉台地域の少年たちのこころを揺り動かしたようだった。3人の少年で始まった道場もす
ぐ一杯になった。この「考えるな!感じろ!」というのは、弟子と道で出会う時のシーンだった。すれ違い様、
攻撃を仕掛ける。ところが反応が的確ではない。「だめだ!」といいながら、月を指差し、
この言葉で普段の稽古の仕方を諭すのだった。このシーンを演じた映画の直後、
ブルース・リーは32歳の若さであっけなくこの世を去ってしまうのである。

2017/12/25
錬心抄 172号 2018.新年号
「事実がわかっていなくとも前進することだ。やってる間、事実もわかって来よう」ヘンリー・フォード

「興味があるからやるというよりはやるから興味が出て来る場合がどうも多いようである」寺田寅彦
ヘンリー・フォードは今日の車社会の礎を築いたアメリカの実業家。フォード社の創業者である。安全でスピードのあるクルマを作るために失敗を繰り返した。エジソンに師事し、その苦労を乗り越えて車社会の基盤を作り上げた。寺田寅彦は物理学者で、科学随筆の名手といわれた。関東大震災を体験し、「天災は忘れた頃にやってくる」という名言を残した。夏目漱石に愛弟子で可愛がられた。この日米の二人の言葉、武道修行のヒントになるというのは偶然ではない。


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