甲斐整形外科

横浜市青葉区あざみ野1-8-2
あざみ野メディカルプラザ2f
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甲斐 秀美院長

動脈硬化について(平成14年8月23日 178号)

 動脈硬化は脳血管障害(脳梗塞、脳出血)や虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症)の原因になることでよく知られていますが、整形外科を受診なさる患者さんの中にも、動脈硬化が基礎となる疾患をお持ちの方がときどきいらっしゃいます。
 例えば間歇跛行すなわち『短時間の歩行で、下肢の疼痛やしびれ、腰痛が強くなり、歩けなくなってしまう人が、一定の時間腰椎を前屈した状態でしゃがみこんだり、椅子に座って休憩すると、痛みやしびれが回復し、また歩けるようになるが、しばらく歩くとまた歩けなくなってしまうことをくり返す状態』を主訴して整形外科にいらっしゃる患者さんの中には、閉塞性動脈硬化症という血管が詰まってしまう疾患をお持ちの方が、少なからずいらっしゃいます。また、外国の報告では、生前慢性腰痛を持っていた方を、解剖して調べたところ、腰動脈と正中仙骨動脈の閉塞(動脈硬化)と認めた方が、多数みられ、慢性腰痛に動脈硬化が関与している可能性が高いと結論づけています。
 最近、動脈硬化の有無を簡単にかつ痛い思いをすることなく、調べることができる機械が登場しています。50才を過ぎている方は是非、この検査を受け、動脈硬化の有無を調べ、疾患発生予防に努めることをおすすめ致します。
 それではお大事に!